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どう生きてきたらあそこまで

自分の周りを否定できるのだろうか。

 

どう生きてきたら、

あそこまで頑なに自分の現実を

受け止められないのだろうか。

 

あの人にかけられた呪いを

解けなかったことが悔しい。

 

人を変える、救ってみせるなんていうのは

ひどく傲慢に聞こえるけれど

本当に難しいことだから

できる人は事実、偉いと思う。

 

感謝を忘れて生きるとああなってしまうのか。

世界に不満ばかりを持って生きるのか。

いいのか、あなたはそれで、と問いたい。

 

人生は考え方次第だとは

よく言ったものだ。

 

この仕事についてから

いろんな人たちに出会ってきた。

 

自分の考え方、行動で自分の世界は

変えられるという話を聞いたら、

すんなり確かに、と私は思えた。

はじめは、そうだと信じたい、

に近かったかも知れない。

10代の私にとってそれは希望の教えだった。

 

人生は素晴らしいと信じたい。

自分だって幸せに輝けると信じたい。

それは自分自身によるのだと信じたい。

 

そんな希望を、

彼女は抱いたことはなかったのだろうか。

 

自分の意思、覚悟を持って

自分の人生における決断をする機会が

本当にほとんどなかったのだろうか。

 

別の場所に行くにしたって、

せめてよく自分の人生について

考えて、前を向いた結果去る、

というかたちにしてほしかった。

というのは完全に私のエゴだけれど

 

「うーん。。でもぉ。。」

ってそこは頑固なのねぇ。。

 

自己評価が低いがゆえに

事実、具体的にできていない、変えるべき

箇所を指摘されたくない。

誰よりもわかっているはずだけど

認められない。

 

知っているけれど直視したくない。

 

その気持ちは、とても

本当にとてもよくわかる。

 

わかるんだけどさぁ。